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『 一陣の風 』 「おい、おめえら！ 腹いっぱいになったか？」 「うぉ〜〜んっ」 「美味かったか？ よしよし」 満足げな返事を返す狼たち。 俺は、俺の足元で緊張をほぐし、 その喉笛を、その頭（こうべ）を、 安心しきって俺に差し出すおめえらがかわいい。 俺に託される信頼を、俺は決して裏切りはしない。 ――― 空が蒼い。 目を細めて、高い空を振り仰ぐ。 どこまでも続く蒼い空の下に、･･････ あいつもいる。 「おめえら、そろそろ行くぞ」 一陣の風が、大地を駆け抜けていく。  ー FIN ー************************************************************************* （初書き2005.11.18/改訂2005.11.23）短さに乾杯！ 鋼牙君は、妖狼族の若頭として、二度と仲間を死なせないという決意と、 同じ空の下にいるかごめちゃんを想う心で出来ていそうです。 でも、一番は、若頭として自分なんだろうな。 この『一陣の風』のロングバージョンが、『蒼穹』だったりする・・・。←おいっ！ イラスト「蒼き野性」より
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