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『 秋祭りでえと♪ in Oct.31 』 「ねえ、兄ちゃん！ 今夜、これを着て、ねえちゃんと ”デ〜ト” しない？」 「はあっ？ ”でえと” ？」 事の起こりは、いつもの如く。 明日には帰ると言いながら、未だ、帰らぬかごめを連れ戻すべく、 （毎度懲りずに一日早く）やって来た夕刻の話。 かごめは最近の 『常』 となった ”ほしう” とやらで、まだ帰って来ない。 かごめのおふくろさんは、大きなかぼちゃを手に今宵の夕餉の準備に忙しい。 じじいはといえば、 「そもそも 『はろういん』 とやらの外国かぶれな行事は好かん！」 と、ぼやいている。 それに対して、草太の奴はじじいにこう言った。 「おじいちゃん。 そもそも 『ハロウィン』 というのはね、 外国では、秋の収穫を祝う感謝祭みたいなものなんだよ。 そう、日本でいうところの新嘗祭（にいなめさい）とか秋祭りみたいなものなんだ。 仮装したり、 『Trick or treat !』 っていう 子供が喜ぶゲームもあるけどさ。 感謝する気持ちはどちらも同じなんだよ」 「そうか！ 草太は賢いのう〜〜。 流石は 『日暮神社』 の跡取りじゃ！」 「だからね、週末だし、今夜の 『ハロウィンパーティー』 に行っていい？」 「そ､そ、草太〜〜！」 秋祭りか ･･････。 あっちでも今年は豊作とかで、村の奴らも楓ばばあも喜んでやがったよな。 こっちの世界でも同じように祝うものなんだな。･･････ おもしれえ。 「あっ、兄ちゃん！ ねえちゃんを迎えに来たの？」 「ま、まあな」 「ねえ、兄ちゃん！今夜、これを着て、ねえちゃんと ”デ〜ト” しない？」 「はあっ？ ”でえと?” ･･････」 「単（ひとえ）の代わりにこのシャツを着て、 袴の代わりにこのズボンを穿いて、 衣の代わりにこの真っ黒なマント！」 「な､な､何でこんな格好しなくちゃなんねえんだよ！ この”秋祭り”はね、 ･･････ ”仮装” がポイントなんだ。 兄ちゃんはいつもの格好のままでも充分だけど、ねえちゃんがねｖ これなら、兄ちゃんも今夜はそのままの姿で大丈夫なんだよ♪」 「耳もか？」 「うん！ 隠さなくて、大丈夫！」 「うん！ 犬のにいちゃんてば、良く似合う。かっこいい！最高だよ！ でも、（どうせなら） ･･････ ちょっと耳貸してくれる？ 今夜のデートには ”このお札” が欠かせない。（にやりｖ）」 「ただいま〜〜ｖ疲れたなぁ。ふうっ。 今日はハロウィンだって言っても、 きっとあいつが、 『早く帰るぞ！』 って来てるんだろう ･･････ な ･･････」 「おうっ、かごめ。遅えぞ！ とっとと、準備しな」 「･･････」 そこに居たのは、 真っ黒なマントを翻すあいつ。 にやりと不敵に微笑むその犬耳にあるのは、赤いリボンと可愛いかぼちゃｖ （な、な、何で〜〜！！！） （兄ちゃんが何にも知らなくって良かったよ。ねえちゃん、僕に感謝してね） 「おう、草太！ ”でえと” とやらの ”秋祭り” に行って来るぜ！ おまえに頼まれたお札（かぼちゃ）も持ったしな」 蝙蝠（こうもり）の羽を背中に生やしたねえちゃんを抱えて、 ふたり仲良く、夜のしじまに、あっという間に消え入った。 「さあ、僕もあゆみちゃんと待ち合わせの時間だ！」  − FIN −************************************************************************** ( 初書き2004.10.23/改訂2005.10.13)何やら、妙なお笑い文になっちゃたわ。 はてっ？(^_^;) ハナコさん、またもや、まことにすみませ〜〜〜〜ん。m(__)m ハナコさんのお茶目でかっこいいドラキュラ犬君に颯爽と夜のデートして欲しかったのよ＞＜ そのくせ、パラレルなお話って思い浮かばない･･････。 こんな奴、認めん！ということでしたら、即刻下げさせていただきます〜〜＞＜ イラスト「犬かご〜ハロウィンの夜〜」より
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