〜 「某小説」より〜イメージSS 『 針千本、 呑〜ますv』〜  









  『 針千本、呑〜ますv 』






煌々と冴え渡る月明かりが差し込む暗い一室で、
幼き 半妖 が、夜のしじまの中、
未だ帰らぬ ”愛しいひと” を待っていた。







寂しさに、朝の約束を呟いてみる。






「すぐ戻るわ」
「本当?」
「約束するわ。そうね、 指きり しましょ」
「 指きり ってなあに?」
「とっても大切なお約束を、 『絶対守る』 っていう、誓いの儀式よ」
「誓いの儀式?」
「そう、私とあなたの誓いの儀式」
「それでね、その誓いの言葉はね ・・・・・・」





  『嘘ついたら、針千本呑〜ますv』







何度も、何度も呟いてみる。




約束したよね。
まだ、帰ってこないよ。











もう一度、呪文を唱える。



  『嘘ついたら、針千本呑〜ますv』



















あたりが静まり返る闇の中、
わずかな物音にさえ鋭敏な耳にも、
待ち続ける愛しいひとの、足音は聞こえない。
そこにあるは、ただ一つ。
狂おしいほどに光を放つ満ち切った月。





寂しさに ・・・、
  月を見つめているうちに ・・・、


    金の瞳に光が蓄えられていく。


















月に魅入られ放心していると、
    ・・・・・・ しばし、身体のうちに熱が生まれる。













望月(もちづき)の魔力により、狼男宜しく血がざわめいて、
  その「毒」ともいえる光に中(あ)てられて、


    金に煌く双眸は、・・・・・・ ひとたび閉じられる。
















再び開かれし、その ”まなこ” には、もはや 【金の輝き】 は失せていた。
















そこに残るは 【紅玉】 の煌き ・・・・。
















そこに残るは ・・・・・ ただ、 【誓いの言の葉】 のみ。








     『嘘ついたら、針千本呑〜ますv』













       約束の時は過ぎぬ。


                 時は満たれリ。







− 了 −



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( 初書き2004.06.15/改訂2005.10.13)
こちらは、大っぴらにアップできない頂き物小説の感想SS(?)でございます^m^。
そう、とある怪しいを通り越した凄いモノを頂いたんです。
それが何かお分かりの貴女様は・・・・・・ふふふっ(邪笑)
ハロウィンイラストのSS書いてたら、何やらコレ↑が気になっちゃって・・・。
作者様には感想として、遥か以前にお届け済み。
今回、アップに当って一部改訂致しました。
某小説 感想SSより





【Iku-Text】

* Thanks dog friends ! *

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