〜 某イラストイメージSS『 昼はひねもす、夜は夜もすがら 』  
side−A:昼はひねもす  



さて、本編に進まれる前に正直にお答え願います。
ひとつ【重要なご質問】がございます。


【問】ここだけの秘密です。
 決して口外致しませんが、あなたのお年”頃”をお伺いします。

 1)もちろん、私は大人だ! ⇒ 【エロだって大丈夫!】
 2)一応、かごめちゃんよりは年上だ。 ⇒ 【YES】
 3)私はかごめちゃんより若い♪ ⇒ 【YES】
 4)答えられません。 ⇒ 【内緒】

※注意事項※
アンケートを取って、データを集計しているわけではありませんので、ご安心下さい。(笑)




まことに申しわけございません。

正直にご申告願ったか、
もしくは「かごちゃん=私」と妄想されたかは分かりかねますが、
あなた様は、少々お若すぎます。

申しわけありませんが、こちらの作品をご覧頂くわけには参りません。
こちらより、お帰り下さいませ。
     ↓
     

えっ?
本当は、違う?
それでは、こちらより質問のところにお戻り下さい。
     ↓
     



まことに申しわけございません。

お年は内緒という場合は、
申しわけありませんが、こちらの作品をご覧頂くわけには参りません。
こちらより、お帰り下さいませ。
     ↓
     

えっ?
もう一回答えるチャンスが欲しい?
それでは、こちらより質問のところにお戻り下さい。
     ↓
     



まずは、妙な質問ページなんぞを設定させて頂きまして、
申しわけありませんでした。
拍手にこちらの作品を設定させて頂きました折に、
微妙に/エ/ロ/だというお言葉をしばしば頂きましたので、
このような設定をさせて頂きました。

それでは、こちらよりお話にお進み下さい。
     ↓
     


〜 某イラストイメージSS『 昼はひねもす、夜は夜もすがら 』  
side−A:昼はひねもす  



『 昼はひねもす、夜は夜もすがら 』


SIDE−A : 昼はひねもす



「犬夜叉の馬鹿〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
 おすわり、おすわり・・・・・・、
 お・す・わ・り ―――――――――――――!!!!
 ふんっ」




ズギュン――。

程度では、とても済まされない特大の”おすわり”を喰らったのは、今更直るとも思えぬ【でりかしい】とやらに欠ける犬耳少年の悲しい性(さが)ゆえか・・・・・・。

菜の花咲き乱れる春の野辺で、”木漏れ日揺れる新緑”と表現するには語弊がある小さな若葉が芽吹いたばかりの木の傍に寝転がって、空に浮かぶ綿雲がゆったりと流れ行く様(さま)を、少年は眺めていた。
かつての少年は頭上の大枝にその身を預ける事が多かったのであるが、いつの頃よりか 木の根方に佇む少女の傍らにその身を置くことが増えていた。
少年にとって、心の半身ともいえる少女と寄り添う事が、本人も知らぬうちに常となってきていた。

 別に何かがしたいわけじゃない。
 別に何かを話したいわけじゃない。

ただ、ふたり寄り添って、同じ時を過す事が嬉しい。
そんな長閑(のどか)な”春のひねもす”のお話。

少女は日に日に強くなってくる暖かに降り注ぐ日差しの中、手をかざして空を見上げる。手にしているのは、先ほどより"ぴくり"とも動かないシャープペンシル。膝の上に参考書とノートを開いたものの、麗らかな空とそよ風があまりにも気持ち良くって、今更言うまでもないほどに勉強は捗(はかど)りはしなかった。
そもそも学校に通わぬ状況で参考書を片手に学ぶにしても、得意とは言えぬ、いや、苦手とする『数学』の教科書は、少女の学ぶ意欲とその切迫感とは裏腹に、それは即効性の安眠剤の薬効を発揮する。

パサリ―――。


少年がその小さな物音に気付いて半身を起こし振り返ると、傍らで勉強とやらをしているはずの少女の手にあった”筆”は、柔らかな若葉芽吹く草原(くさはら)に転げ落ち、その持ち主であった者は、木の幹を背枕にして、いつの間にやら夢の航路にへと旅立っていた。

「かごめ・・・・・・、眠っちまったのか・・・?」


少年にとって、所詮理解できぬ呪文のような書物に心囚われ、眉間に険しさを漂わせる少女を見ているよりも、自分の傍らで安らかに眠る少女を眺めているのはとても楽しい。
既に、言葉を返すことなく夢を食む少女の口の端には微笑みが浮かぶ。時折、眉間に皺を寄せることもあるが、くるくると変わるその表情は、いつまで眺めていても見飽きることはない。

頭上ではゆったりと雲が流れ、時折ひばりがさえずる声が聞こえてくる。
草原に頬杖を付き、少年は自分でも気付かぬ笑みを口の端に浮かべて少女の寝顔を見上げ続ける。

たまに漏らすつぶやきで、少女が己の名を呼ぶ。
時に恥かしげに、時に切なげに、時に嬉しそうに ・・・・・・。

「・・・・・・叉」

「・・・夜・叉・・・」

「犬・・・叉・・・、だ〜〜い・・・!」

それは夢の中での話だと分かっていながら、少年は心が弾む。

「犬夜叉、好きよ。だ〜い好き!」

夢とは思えぬほどのきっぱりとした告白。
目の前で柔らかくふくよかな艶を含んだ吐息が漏れる。
思わず、少年の視線は言葉を紡ぐ少女のそれへと釘付けとなる。

それは、まるで食べてくれと自分を誘うかのように少し開き気味に突き出されている。優しい桜色の紅をその身に落としたかのようにほんのりと色付き、質感は露に煌くさくらんぼ。




――ごくっ。

唾を飲み込む音がやけに大きく耳に響く。

引力に引き寄せられる連星のように、知らぬ間に顔を近づけてしまう。
少年の頬に暖かく湿り気のある艶を含んだ吐息がかかる。

――ごくっ。

大きく唾を飲み込む音が耳に谺(こだま)する。

その音に意識は戻るが、少女の顔が近過ぎて既に目の焦点は合いはしない。
金色(こんじき)の獣裂の虹彩に映るのは、艶やかに、”ぷるん”と潤んだ桜色した食べ頃近い淡紅の果実。その距離、既に二寸に少し足りぬほど。(※五センチ弱)

――ちゅっ。

思わず、桜の花びらのような、その桜の花の結実(けつじつ)のような、艶やかに煌めく目の前の果実に触れると、少年の意識にぱあっと花が咲く。


  甘え・・・・・・。
  すんげえ甘えっ・・・・・・。

まだ熟れきってはいない果実に触れた唇が離れると、ふわりとそよぐそよ風が、ひんやりとした寒さを濡れた唇に運んでくる。
それが寂しい。
もう一度近づくと、今度は躊躇(ためらい)もせず・・・・・・、

――ちゅっ。

思わず口付けると、意識に霞みがかかる。

  甘え ・・・。
  すんげえ甘え・・・・・・。
  かごめの甘え、桃の実みていな匂いがする。
  クラクラするほど甘え・・・ぜっ・・・。

再び唇を離すと、今度はその身を引き離しもせず、舌でなぞってみる。
木々の枝に実る自然の恵みの果実とは異なる温かさとしっとりとした弾力が心地よい。

――ぴちゃっ。

   ・・・・・・あふっ。

その水音と思わず漏れる声音に、『理性』という名の意識の歯止めは、いつの間にか消え失せていた。

  甘え・・・。
  すんげえ甘え・・・ぜ。
  かごめの甘え匂いがする。
  クラクラするほど甘え・・・・・・ぜっ・・・。

  それに、
  柔らけえし、温けえ・・・。
  ああ、もっと、もっと・・・喰いてぇ・・・。

――ぴちゃっ、ぴちゃっ、・・・ぬぴちゃっ・・・。

耳に谺(こだま)するその水音が、消えた『理性』の代わりに『欲望』を沸き起こさせる。

もっと、もっと・・・・・・もっと、欲しい。

唇に、手のひらに感じる柔らかで温かな丸いぬくもり。
もっと奥まで、もっと深く。

唇に、手のひらに感じる柔らかで温かな素肌のぬくもり。

  甘え・・・・・・。
  すんげえ甘え・・・。
  かごめの甘え匂いがする。
  クラクラするほど甘え・・・ぜっ・・・・・・。

  たまんねえ!!

     かごめは甘い夢を見ていた。

     そう―――、
     かごめには自分が夢の中にいるという自覚があった。

     なぜなら、
     朴念仁の犬夜叉が、”むうど”たっぷりに、
     愛の言葉を告げてくれたのだから。

     そして、はにかんだ微笑を浮かべて、
     甘く優しい口付けを落としてくれたのだから。


     甘く幸せな夢は、
     まるで本当にキスされたような柔らかな感触を伴っていた。


     なんて素敵な夢を見ているのだろう。

     どうせなら、
     もっと狂おしいほどの口付けをされてみたい。



     だって、夢なんだからね・・・。

     夢の世界でかごめは夢想し、
     夢の中の犬夜叉の首に腕を回す。

     『犬夜叉、もっと深くキスして・・・、
      もっと、ぎゅっと抱きしめて・・・・・・
      私、―――あなたの色に染められたいの・・・』

     『かごめ・・・・・・いいのか? 本当に・・・』

     『・・・・・・うん』

     夢の中で、二人は互いに求め合って、
     溺れるように口付けを交わす・・・・・・。

     夢の中で、二人は折り重なるように、
     溺れるように互いの想いにその身を託す・・・・・・。

ううう・・・・・・ん。

息苦しさに、なにやら感じる肌寒さに、
意識が夢の航路より港に帰り着く時間が近づいていた。
かごめは、惜しいと思う。
それでも、夢見る時間は終るのだと、心のどこかで自覚していた。

朦朧とした現実の世界は、昼間だというのに日が翳(かげ)り、視界は何物かで塞がれていた。
頬や額に触れるくすぐったいような感触は柔らかな極上の刷毛(はけ)のようなモノでなぞられているかのようだ。

く、く、苦しい。
息が・・・・・・出来ない。

そして、息苦しさに口で息をしようにもそれが叶わない。

次第に浮かび上がる意識が捉えた最初の感覚は、
背中に感じる柔らかな春の若草とそのひんやりとした感触。

次に覚えたのは、顔を被う白銀の滝。

徐々に、意識がはっきりとしてくる。
息が出来ないのは、口が覆われているせい。
肌寒さを覚えたのは、・・・・・・・・・素肌に触れる春の風。

更に、意識は明らかとなる。
素肌が覚える熱い感触は、何かが押し付けられたような重み。
口を覆う何かは、唇を割って奥まで入り込みねっとりと熱く蠢くもの。
そして、唇に触れる硬い何ものか。
自由を拘束された口が、思わず唸り声が上げる。

「う、ううう、ううううん・・・・・・っ」

はっと我に帰った少年がその身を離したその瞬間、少女の瞳が捉えたものは、唇を濡らし少女を覗き込む少年の上気した顔。少女の胸に直に置かれた少年の手のひら。

そして、少女の下腹に触れるひときわ強い圧迫感。

少女に鮮明な意識と理解力が戻ってくる。
自分の身に何が起こっているのか。

すかさず身を起こして制服の裾を引き下ろす少女の瞳には涙が浮かび、顔は真っ赤に染まり、口の端は怒りと恥かしさでわななく。


次の瞬間、少年がその身に受け止めたのは、地響き立てるあの衝撃と、耳に谺(こだま)するあの忌まわしい言霊。

お・す・わ・り ―――――――――――――!!!!

「犬夜叉! あんた、何してたのよ!!  何しようとしてたのよ!」
つい、やっちまった」
ついって、どういう事よ! ”つい”って!」
「おまえが吸ってくれと言わんばかりに口突き出して、
 俺のことを「好き」とか言うもんだから、”つい”な・・・・・・」

「そんな事、言ってないわよ!」


少女は顔を赤らめ、更に開き直ったような少年の言い草に、”むうど”の欠片もない言い様に、無性に腹が立つ。

そして、言わぬが花の余計な一言!

「おめえが、俺の首に腕を回して、『もっと』って誘ったんだぜ」

「私、そんなこと知らないわよ!
 寝てたんだから、言う訳ないじゃない」

「俺は嘘なんか言ってねえぞ。
 おまえから(もっとって)誘ってきたんだぞ」

―――ぶっちん!

犬夜叉のデリカシィの欠片もない言い草に、かごめは怒りで真っ赤に顔を染め、おもむろに息を吸い込む。

「犬夜叉の馬鹿;〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
 おすわり、おすわり・・・・・・、
 お・す・わ・りーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
 ふんっ」


少女は一気にまくし立てると、荷物を放り出したままその場を後にする。

―――何でだ?
   俺の何がいけなかったんだ?
   かごめが『もっと』と、誘ったんじゃないか。

ズギュン・・・程度では、とても済まされない特大の”おすわり” を喰らったのは、今更直るとも思えぬ【でりかしぃ】とやらに欠ける正直過ぎる犬耳少年の悲しい性(さが)ゆえなのに・・・・・・。

せめて一言。
”つい”の前に、「おまえが可愛くて、思わず・・・」の一言さえあればとは、
”つい気付かぬ朴念仁の悲しさである。

少女は甘い夢を見る・・・いつまでも。

現実の世界でも、夢の世界でも。
都合の良い甘い甘い夢を見る。

突っ伏した少年の髪が少し寒さを含み始めた春風に揺れていた。

―――何でだ?
   俺の何がいけなかった?
   ”つい” ふらふらと、勝手に口吸ったのがいけなかったのか?





相変らずの朴念仁な春のひねもすは過ぎていく・・・・・・。

ー Fin ー

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(初書き2005.04.13/改訂2006.06.06)
またのタイトルは『衝動!』
お間抜け犬君、発情期犬君!
ああ、一体いつになったら、”我が家の”犬君は本当の甘い甘い時間が持てるのでしょうか?
もう少し、物言いを覚えないと先には進めませんよ!(笑)
やっぱり、初めての口付け話(「秘密の花園」)は別人の話なのだろうか?_| ̄|〇
それにしても、かなり水音いっぱいなお話ですね。(笑)
ふふふ、わざとです。|ω・)逃げろ〜♪
実はイメージの元になったイラストも存在するのですが、・・・ここまで壊れてくると内緒です。(笑)
でも、犬君、箍が外れて、かごめちゃんに手を出しましたよ〜!
これは、我が家の犬君としてはお赤飯ですね♪(*´▽`)

ひねもす:終日、一日中v
長さの単位:1寸=3.0303cm
某イラストより





【閉】

* Thanks dog friends ! *

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